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中国旅行(西安・北京)5日間 200478日(木)〜712日(月)

 前からヨーコが行ってみたいといっていた中国・西安&北京についに行く。中国では英語が通じないので急遽前に習った中国語を思い出すべく、2週間ほどで俄か勉強をした。しかし時間切れで完全復帰せずに出発した。ヨーコがJTBの通販ツアーで格安のもの(旅物語)を見つけ、電話で申し込んだ。手続きは極めてシンプル。ヒロシの仕事の関係で一番安い中国東方航空は日程が合わず、2万円ほど高いJALで行く中国ツアーを選んだ。総員11名のご一行でした。

7月8日(木)(第1日目)

成田空港第2ターミナルに815分に集合。潮見駅6時30分着の京葉線で、西船橋経由船橋から京成エアポート特急で空港まで。朝の通勤通学時で成田に近づくと意外に混んでいた。JAL609便で西安に向け出発。西安には4時間足らずで到着。日本上空は完全に雲に覆われ、雲海から富士山が突き出して見えていた。西安の空港は国際空港であるがそんなに大きくはない。西安市内に入って大雁塔へ。高さ64mの塔に登る。7階建てで上に登ると狭い。街はフラットなので見晴らしは良い。電力事情が悪く、西安空港でも1回停電したが、大雁塔でも係員が小まめに電気を消したり点けたり節電政策に感心した。大雁塔の麓には三遊記で名高い玄奘院がある(入っていない)。

このツアーは全食事付きだったが、どういう訳か初日の夕食だけが付いていない。ホテルにチェックインしたばかりで、夜で、地理も言葉もダメだから、食べに行けそうもない。そこは、中国の現地旅行社の儲けどころで、結局皆さんガイドの勧めどおり別のホテルのレストランへ導入され高い中華料理(5000円)を食べさせられた。ヨーコとヒロシはやむなく同じレストランに付き合ったが、別コースを注文、2人だけで普通の中華を食べた。(1000円、約10品とビール付き)これでも結構ボリュームはあった。中国へ来て食事は絶対に安い筈。1000円もする訳がない。

賢明な我々も両替では結果的に損をした。成田空港でも中国元を扱う銀行は限られている。出発前に長い行列に並び時間を掛けて2万円を元に両替した。1万円=650元だった。しかも元は持ち帰っても再両替が出来ないから使い切ってくれとのこと。現金を全く持たないのは不安だし、妥当な選択だと思ったが、ホテルで両替すると1万円=750元である。普通はホテルでは損なのに。

7月9日(金)(第2日目)

朝8:30に出発し、兵馬傭坑に向かう。さすがに有名なところで中国の国内旅行者がゾロゾロと列をなして歩いている。日本人はバスで直接博物館入り口に乗り付けることが出来る。まず青銅の車馬のある総合展示場を見る。博物館は周りの公園とともにきれいに整備された石造りの立派な建物である。中に入って照明が極端に暗いのが気になった。ついで最初に発見された1号坑を見る。建物はやや古く粗末な鉄骨作りだが、規模がでかい。立ち並ぶ兵馬傭を上から見下ろすが、軍隊の迫力に圧倒される。修復後のもの発掘前のもの(空気に触れて退色したため埋め戻した)、修復中のものが見られる。

ツアー同行者の中に一人兵馬傭坑の土を手で掘って持ち帰ろうとした非常識な人がいた。気持ちは分かるが許されるものではない。しかも公衆の面前であり戻された。先にギリシャの遺跡で400万円の罰金を喰らった人がいるのに飽きないものだ。さらにやや規模の小さな2号坑、司令部のある3号坑を見て、みやげ店のある総合サービス棟に行く。ここでは兵馬傭の発見者である楊志発氏が名誉館長として、本にサインをしてくれる。なるほどうまいサービスと雇用確保である。(150元)

次に楊貴妃で有名な華清池を訪問。ここには長恨歌に出てくる玄宗皇帝と楊貴妃の使った湯船がある。ヨーコはこっちの方が興味を持つが、ヒロシは国共合作の西安事件の舞台となった土地であることが興味深い。張学良が蒋介石を逮捕した捉蒋亭が山腹に見える。

この後は、西安市に戻り、碑林公園へ。ここには玄宗皇帝の直筆石碑や著名な書家の碑文が多く残っている。どれも古い本物であり、文化大革命のときに良く壊されずに残ったものだと感心した。あとで聞いて分かったが周恩来の出身地であり、彼はその価値の大きさを知っていたから保護したそうだ。ここも夏休みで上海からの修学旅行の生徒が大勢来ていてごった返していた。とにかく中国は人間が多い。

西の城門に登り西に延びるシルクロードを眺めた。11日には城壁を走る競技もあるらしい。少しうんざりするのは城門の中に国営みやげ店があり、高級シルク絨毯をひつこく売ってくること。この後、中心部の鐘楼の前の餃子専門館で餃子のフルコースを食べた。さすがに皆さんお疲れで近くのイスラム屋台を見たらホテルに戻ってお休み。やっと団体行動から解放された二人は、ホテルを出て鐘楼の地下デパートへ行った。西安でもここだけは中国らしくなく欧米風のブランド店と横文字文化で近代化されていた。地下デパートの中にスーパーがあったので恒例により買い物。何とホテルで30元もした青島ビールが何と3.8元、燕京ビールだと2.8元で売っていた。レストランでもビールは10〜15元。

7月10日(土)(第3日目)

パックツアーにしては珍しく何とホテルの会議室で朝8:00から歴史に関する講義があった。もちろん試験はなかったが、秦・漢の歴史を勉強した。この時我々二人は一番前の席に座って盛んに講師の質問に答えていたので、ヒロシorヨーコはご一行に教師と間違えられた。陝西歴史博物館を訪問、秦と漢の部分を見学。この博物館のみやげ店にも平山郁夫画伯の友人とかいう有名人の書道家がいて印鑑の彫刻をやっていた。お茶屋さんに寄って中国茶道を聞いたあと昼食。交通大学の前にある興慶宮公園に行く、ここには遣唐使の阿倍仲麻呂が読んだ記念碑がある。この近くには弘法大師空海が学んだ青龍寺もあり日本人も多く行くらしいが、時間の関係で行けなかった。

トラブルはこの日に起こった。西安空港で小さな売店があり、絵葉書を買った。非常に感じの悪い店員の対応だった。定刻16:20に中国航空CA1204で西安空港を離陸。そろそろ北京に着いたのか思うころとある田舎の空港に着陸17:50。降りるとトランジットのカードを渡され待合室へ。この時点でも何かおかしいなと思いながら気がつかなかった。トランジットじゃないし飛行機に戻りかけたところツアーの一行に出会った。北京空港が天候悪化のため別の空港に着陸した。石家荘というところらしい飛行機であと30分くらい手前のところ。

1時間待っても、2時間まっても状況は変わらない。何もアナウンスがないし、たまにあっても中国語だけ。航空会社からの説明もなくうんざりした。お腹が空いてくるし一部で弁当の支給が始まる様子。情報を求めて空港内をうろついていたら、急にヨーコがリュックを持って慌てて探している。飛行機が急に飛ぶことになったようだ。21:20離陸。機内ナナウンスの再びご搭乗ありがとうとの型どおりの放送に笑ってしまった。22:05やっと北京空港に着いた。やっぱり北京空港は大きい。閉鎖していた空港が再開したので次々と着陸してくる。ところが我々の荷物がベルトコンベアからなかなか出てこない。荷物が飛行機1機分とも行方不明? 1時間近く待ってやっと出てきたが、予定到着時刻18:20を過ぎること5時間半も遅れて、迎えに来ている筈の現地ガイドが来ない。だれも中国語をしゃべれないし、非常時の連絡先も教えられていない。中国の請負業者もあいまいだがJTBも全く無責任だ。

途方にくれているところを別の日本人を探していた中国人が西安の旅行社に携帯電話で知らせてくれた。やっとガイドに出会えたのが23:25。そのままホテルに直行しラーメンを食べて部屋に入る。ところが約束していた荷物が届かない。風呂へも入れないし頭にきた。荷物が来たのは午前1時だった。

7月11日(日)(第4日目)

昨日の豪雨ほどではないが、朝から雨。昨日の豪雨はTVニュースによれば北京の集中豪雨は10年に1度のきついもので市内交通機関も止まり大混乱したそうである。八達嶺の万里の長城についたときも雨は強く、止む様子はない。観光客もみんなビニール合羽を着てゾロゾロと長城をうごめいている。長城からの景色も雨にけぶって何も見えない。せっかく着たのに残念だ。ここで女坂に登るがヨーコが張り切って頂上を目指す、途中のラクダを越えてさらに上に、ロープウエーの直前まで来たが35分掛かった。大変混んでいる上に雨で傘をさしており皆動きにくい。片道20分と聞いていたからもう早く戻らないと集合に遅れる。今度はヨーコさんは走り出した。雨で滑ったら大変だ。それでヒロシも人を縫って走ることに。下りは15分で降りることが出来た。

午後は故宮博物院、時折雨がパラつく中を見学、天安門と端門は通らずに、午門から入場。順に奥に入りラストエンペラーの現場を生で見る。御花園から抜けて、愛心覚羅芸世が直筆で揮毫しているショップがある。4文字2万円で表装が5千円だそうだ。誰も買う者はいない。北の神武門から出て天安門広場へ移動、このあと科挙の舞台となった国子監を訪問。皇帝が直接講義をしたところという。琉球からの留学生も優遇されここで学んだらしい。カンニングの証拠の品がいろいろと展示しているのは面白かった。ここでも博物館の品物を切り売りしながら建物の補修費用を捻出しており、立派な石の加工品が戸棚ごと売っていた。90万円でも12種類付きだから結構安い。

食事は北京ダック。食事の後王府井へ行って散策。東安門大街の屋台ではゲテモノを売っている。蛇の剥き身は知っていたが、サソリの串焼きにはまいった。

泊まったホテルは北京動物園の前で、すぐ近くに天文館がある。プラネタリウムもあるとのことだが、改装工事中だ見れるかどうか分からない。北京では自由行動できる時間が全くなく、夜では閉まっている。次回のチャンスを待つことに。

7月12日(月)(第5日目)

安いツアーだから朝一番の飛行機で成田に帰る。半日でも自由時間があれば地下鉄にも乗れたのに残念だ。昨日人民元を使うことがなかったので空港で再両替するか何か買うかだった。朝早いにもかかわらず店は開いていたが、ヨーコは肝心の買いたいものがなかった様子。店だけは欧米風に近代化されているが店員は国家公務員で役所丸出し、国営企業でありサービス精神は全くない。北京では買い物に不満が残った。北京08:10出発、成田到着12:30。特にトラブルもなく、荷物が重いので(27kg)、今回は成田エクスプレスを使った。東京経由潮見到着14:31。お疲れ様でした。