ヒロシとヨーコのヨーロッパ旅行(1993年7月3日〜12日)
JTBパレット「ハイライトヨーロッパ ロンドン・ローマ・パリ10日」
・費用 38万8千円
ヒロシが会社の創立記念日に勤続20年表彰を受け、その副賞として1週間の休暇と20万円の旅行券をもらったので、ヨーコにとって初めてのヨーロッパを旅行した。初めてなのでヨーロッパの代表的三都市、英国・フランス・イタリアの首都を訪ねた。
7月3日(土)・・第1日目
大阪国際空港(伊丹)に6時10分に集合。7時40分発の成田行きNH76便に乗る。8時50分成田着。出国審査を受けて国際線ターミナルへ。11時25分発のロンドン行きNH201便でロンドンヒースロー空港へ向う。約11時間半のフライトで、その日の15時55分にロンドンロンドンヒースロー空港に到着。着後そのままバスでホテルLondon REAGENTS PARK HILTON(リージェントパークの大きな公園西側に面した立派なホテルだった。
7月4日(日)・・第2日目
午前中は市内観光が付いているので、それに参加。ロンドン市内の要所を見た。ローストビーフの昼食の後、午後はフリーになった。地下鉄でピカデリーサーカスへ行く。ここから徒歩でトラファルガー広場、ウエストミンスター寺院、国会議事堂(ビッグベン)へ向かう。途中でクリミア戦争記念碑、ナイチンゲールの銅像をみた。日曜日なのでウエストミンスター寺院は休みのため見学できず。
そのあと、バッキンガム宮殿の衛兵交代式を見てからセントポール寺院に行った。巨大な教会でイギリス国家の威厳を感じた。第二次大戦でドイツ空軍の爆撃に被災した時の写真が掲げられており歴史のつながりと復興を感じた。次に同じく地下鉄でタワーヒルへ。ロンドン塔を訪問、ただし、時間の関係から中へは入らずに外からのみの観光。夕食はロンドン塔のすぐ前のパブレストランでローストビーフを食べる。ここでビールを注文した。1パイントかハーフパイントかと聞かれたのだったが、その時は意味が分からず少々トラブル。パイントという単位が分からない。ハーフパイントの方を頼むと、とにかくそれは中ジョッキよりも小さなグラスだった。発音が分からなかったので自分ではハーフパウンド(1/2ポンド)のつもりで発注。1パイントが1パウンドと聞こえたので、最初はお金の1ポンドだと思った。違うようなので重さの単位のポンドかと思い、どのくらいの量なのか聞いた。これが通じず。後で調べたら1パイントとは液量の単位で568ml(1/8ガロン)のこと。
7月5日(月)・・第3日目
終日自由行動。ロンドン市内は昨日回ったので、ヨーコの希望でウインブルドンへ行くことにした。ウインブルドンなら地下鉄で行けそう。午前は地下鉄でウインブルドンを訪問することにした。ロンドンの2階建てバスに乗るため、ホテルの近くのバス停から最寄駅までバスに乗った。だがこれは経験のためだけであって、乗ったバスの路線も行き先も停留所も分からない。ほんの2駅くらいでベイカーストリートに着く。バスがどこを走るのか分からないからそれほど遠くへ行かない内に地下鉄の駅表示があるところで下車した。歩いてもいい距離だった。夏だというのにロンドンは寒く、ホテルの近くでは毛皮のコートを着た人も見かけた。ホテルを出てバスに乗った。あのロンドンの2階建てバスだ。バスが前日のホテルのTVでもテニス大会のニュースを流していた。この日、テニス大会は中日の休日であったが、そうとは知らずに予定通りウインブルドン駅へ行ってみると、現地は競技場もテニス博物館も休みで殆ど人はいず、閑散としていた。若干の駅前のみやげ屋は開いていた。
ウインブルドンはかなり郊外の小さな街だった。思いのほか人が少ない。駅から少し歩いて、あのセンターコートがあるテニスコートを目指す。昨日テレビで放映していたのに、どこも閉まっている。誰かに今日は休みだよと言われた。せっかく来たのだから休みでもいい。ローンテニス博物館もやはり休みだった。簡単に見学を済ませ再びロンドン市内に戻る。ロンドンまで戻って、次は大英博物館に行った。大英博物館は月曜日でも休みではなかった。こんなに大きく立派な博物館が入場無料であるとはイギリスは素晴らしい国だ。エジプトコーナーを中心に巡り、ロゼッタストーンやエジプトの石像、ミイラの棺などを見学。もちろんミュージアムショップにも。いつも旅行カバンに行った都市のステッカーを貼っているのでステッカー探しも重要である。この日は非常に充実した1日だった。疲れて戻ったが、食事をどうしたか記憶にない。
7月6日(火)・・第4日目
ロンドン発7時55分BA552便にてローマに向う。途中でスイスアルプスの上空を通過。下を見るとアルプスの山々が真っ白な雪に覆われてきれいに見えた。ローマのレオナルド・ダヴィンチ空港に11時20分に到着。着後ローマ市内をバスにて半日観光。ローマでの観光は、トレビの泉、ベネチア広場を見て、コロッセオを訪問、フォロ・ロマーノを車窓から見学しサンピエトロ寺院へ。寺院の中には入ったが、シスチーナ礼拝堂までは見学する時間はなく諦めざるを得ない。観光の後、テルミニ駅の近くのウニベルソホテルHOTEL UNIVERSOにチェッイン。 後で駅まで行ってみたが、何となく物騒なところで、治安は余り良くないと見えた。テルミナ駅の周辺は環境的にはあまり良くない。夕食はパスタの店。イカ墨スパゲテティを初めて食べた。
7月7日(水)・・第5日目
終日自由行動のためローマ市内を二人で観光、コロッセオ、フォロ・ロマーノ、真実の口、スペイン広場へ行った。テルミニ駅から地下鉄に乗り、まず前日バスで行ったコロッセオへ。コロッセオの駅から出たとたんにヨーコが数人の子供のスリに狙われた。危ないとヨーコの手を引いて難なきを得たが、イタリアは子供のスリが多いので油断ができない。いまさらながらに注意が必要。
コンスタンチヌス凱旋門からフォロ・ロマーノへ行き、ヒロシは古代遺跡が気に入って遺跡の中をぐるぐる長時間歩いて感激したが、ヨーコは疲れて退屈した。ヨーコは早く真実の口に行きたくて二人の意見があわず。この日の最後に行ったのが「ローマの休日」で見たスペイン広場。少し買い物をして、地下鉄でホテルに戻った。ローマの休日のようにアイスクリームを食べれば良かったかも。
7月8日(木)・・第6日目
また移動日。早朝にホテルをチェックアウトし空港へ。ローマ発9:10のアリタリア航空AZ334便にてパリへ飛ぶ。シャルル・ドゴール空港着11:10。昼は久々の日本料理でテンプラを食べ、午後はバスでパリ市内観光。ノートルダム寺院、リュクサンブール公園を訪問。ジャイヨー宮、シャンゼリゼ、コンコルド広場のオベリスクを車窓見学。エッフェル塔へ。ただし登らず。
この日のホテルはFOREST HILL BALARD HOTEL。一旦ホテルに戻って、この日の夕食は唯一ネクタイ着用のレストランでのフランス料理とあって、多少の期待が膨らむが、行ってみると時間も早く一番乗り。周りのテーブルは開いているのに、狭いテーブルに詰め込みで、やはり日本人向けの団体パック。他に客は誰もいない。別にノーネクタイでラフな格好でもよいが、同行メンバーの中には案内どおりそれなりにネクタイとスーツを準備してきた人もいた。前菜でエスカルゴが出たけど、全く手をつけないおじさんがいて、エスカルゴが好きなヨーコはその人の分ももらった。メインも上品な肉料理で量は少なかった。
7月9日(金)・・第7日目
終日自由行動でパリ1日観光。ルーブル美術館と凱旋門へ行った。
ルーブルでは、見学にあたり、まず見るべきものを決め、モナリザ、自由の女神、ナポレオンの戴冠式など有名な絵画を鑑賞、サモトラケのニケ、ミロのビーナスを押さえる。団体観光コースの人達の合間を縫って、すばやく回る。エジプトコレクションやルーブル美術館の砦の跡なども見た。お目当ての「モナリザ」の前はやはり満員の人だかりであった。エジプト考古学の部屋もゆっくり回った。昼食はルーブル美術館の中のレストランで食べた。次に地下鉄でシャンゼリゼに行きシャンゼリゼ通りを歩き凱旋門に向かう。シャンゼリゼには有名ブランド店が多い。歩き疲れても休憩するところがなくカフェで休息していると、ジプシーの女スリが近付いてきてヤバかった。凱旋門は屋上に登れるので、屋上に登ってパリの街並みを見渡す。目の前にエッフェル塔が見えるが、残念ながら時間の関係でエッフェル塔に登ることはできなかった。
フォレストヒル・バラードホテルは、地下鉄8号線のLA MOTTE PICQUETのすぐ近く。パリの端だが比較的便利なところで、近くにSPORTS専門スーパー?のSports Authorityがあった。ヨーコはここで水泳の帽子を購入した。
7月10日(土)・・第8日目
終日自由行動でヴェルサイユ宮殿の1日観光。ホテルに近い地下鉄のLA MOTTE PICQUETから BIR HAKEIM駅(発音不明)にて国鉄SNCF(RER-C線)に乗り換え約30分足らずでヴェルサイユ リヴ ゴーシュ駅(終点)へ着く。列車の中では意味は分からないがフランス語の会話が溢れていた。駅から10分ほど歩いてヴェルサイユ宮殿に着く。ヴェルサイユ宮殿は名に聞きし巨大な宮殿で、建物も大きいが庭園もまたすごい。中を回るトレイン自動車がある。ヴェルサイユ宮殿の中はまるで美術館のようであり、ここにも「ナポレオンの戴冠式」の巨大な絵画があった。元祖「鏡の間」を見る。団体用の短い見学時間コースと個人見学者の普通コースがあった。
昼食を食べるレストランを探す。分かりにくいところにあったが、広くて空いていた。簡単なメニューも有りそう。帰りに宮殿外の駅近くのショップで土産物を購入。ここでフランス人の店のおばさんのイケズに遭った。ヨーコが英語で聞いているのに分からん振りをして、黙っている。もしかしたらホントに英語が全くわからないのかも知れんが、観光地なのでそんなことはない。
夜はホテル近くのイタリアレトランテへ入った。ここでボンゴレを注文。その量の多いことにビックリ。ムール貝が鍋に満タン。二人で必死に食べた。白ワインをボトルで注文したが何と1リットル。二人で必死に飲んだ。パスタの他に何か頼んで食べたと思うが、動けないくらい満腹になり、料金は意外に安かった。ホテルに帰るのにもうおなか一杯でフラフラだった。
7月11日(日)・・第9日目
帰国の日であるが、飛行機が夕方なのでこの日も半日以上観光が出来る。パリ大学、パリ天文台、オペラ座、オルセー美術館へ行った。パリ大学では、生協ショップを探して、いろいろな建物に入って行ったものの、夏休みで殆ど誰もいない。辛うじて事務員のような人がいたので、大学のT−シャツなどのグッズを買いたいが店はどこにあるのか聞いてみた。
驚いたことに、誰も英語をしゃべらない。決してイケズじゃない。やっと誰か一人しゃべれる人を連れてきて、閉まっているからと、別の建物を教えてくれた。結局、その建物の中へ入ってみたがどこにも店らしきものは無かった。そもそも勝手に大学に入ってきて、文房具や土産を買うという発想自体が通じない様子であった。
パリ天文台は有名だが、現在ここでは観測はしておらず、事前の予約がなければ中に入れなかった。天文台近くの道路には大きな戦車が止まっていて、度肝を抜かれた。治安が悪いわけでもなし、何を威圧しているのか不明。単にこれも芸術の一つのつもりか。オペラ座ではオペラを見るのではなく、建物を見学する。舞台裏の通路には精細な模型が展示されていて興味深かった。オルセー美術館ではモネの睡蓮などやはり有名な名画に接することができ、昼はオルセー美術館屋上のレストランで食べた。美術館や博物館はそもそも食べるところではないので、食事を取る人も少なく値段もリーゾナブルであり便利だ。オルセー美術館は鉄道の駅だったようで、こじんまりした美術館だった。確かに鉄道駅の大屋根のアーチが広がっており、そんな造りだった。ホテル帰着後バスで空港へ行き、19時30分パリ発のNH206便で成田に向う。
7月12日(月)・・第10日目
14:05成田着。いつもそうだが、成田から伊丹空港への連絡国内線は夕方以降にしかなく、ターミナルで時間をつぶすしかない。成田発19:25のNH079便にて伊丹着20:30。長い旅を終えて空港バスにて京都着。京都駅からタクシーで宇治まで帰った。