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北欧旅行(オランダ・スエーデン・デンマーク編)(1998822日〜29日)

この旅行はノースウエストのワールドパークス24万マイルを利用し、KLMの関空-ヨーロッパ間ビジネスクラス往復を使用、それにヨーロッパ内の空路移動を加えて3カ国個人旅行として企画した。しかしフリーチケットが使えないヨーロッパ内の空路移動では一人約14万円強と高くついたが、結果的には全ルートともビジネスクラスを確保した贅沢な旅行であった。

822日(土)午前5時起床。長男に駅まで送ってもらい、駅前から空港バスで関空へ。ルートは奈良経由から西名阪に変わっていた。関空ではビジネスラウンジが使えた。KL868便 関西空港10:30 スキポール空港着15:15。空港に着いてすぐに入国。電車にてアムステルダム中央駅へ。乗った車両は全車2階建ての黄色い電車。非常にスムーズにアムステルダム ルネサンスホテルにチェックイン。しばし休憩の後、早速行動開始。 駅前にて市電の切符(回数券)を入手F11.5。しかし市電の乗り方と路線ルートがよく分からないので、まずはダムラック通りを歩いて王宮へ。途中で市電のルート確認のため地図を買う。ダム広場から、オランダの傾いた家並みを見ながらムント広場を経て、シンゲルの花市場へ。オランダ独特の建物のいびつさに驚嘆しながら街の雰囲気を楽しんだ。花市場は時間が遅いにも拘らず、まだ数軒が開いていてヨーコは早速お土産の物色。店は半ば運河の上にはみ出していて結構広い。値段も街中より安いので、買い物を少しして、やはり歩いてカルファー通りを通ってホテルへ戻る。夕食はホテルの近くのケバブハウスにて肉料理を食べたが、言葉がイマイチ伝わっていない。たぶんトルコ人かアラビア人の店だった。

823日(日):ホテルでの朝食はまずまずだった。朝からカナル船の1時間コースを申し込み。10時出発まで時間があったので、駅で時間つぶし。カナル船では日本人は我々二人だけだった。ところが中国人の団体ツアーが2組大挙乗り込んで来て、アジア人一色に。せっかくヨーロッパに来て船に乗ったのにやや興ざめである。船は狭い運河をすり抜けるように進む。1600年代に建てられた古い家並みが流れていく。船はマヘレの跳ね橋を横目に進み、中国の御一行さんはガッサンダイヤモンドの店に船を横付けし、1グループは消えて行った。多分台湾人か金持ちの華僑と思われた。港の方には帆船が浮かんでいる海洋博物館があった。場違いにけばけばしい中国料理のジャンボもある。戻ってから、初めて市電でハイネッケンの工場見学に行くも、予約が満員で時間に間に合わず中へは入れず。同時に若い男の二人連れが来ていて、やむなく記念写真だけを写していたので、撮ってやる代わりにこちらも写してもらった。ここから歩いて国立博物館を経由しゴッホ美術館を訪問。じっくり時間をかけて見学。昼飯は美術館の食堂でたべた。このあと市電にて中央駅に戻る。駅にて明日のために切符売り場と手荷物預かりを下調べした。駅から市電でアンネフランクハウスに向かう。アンネの家は見学者が多く、入るのに列を作って待っている。この行列に加わり見学した。思いの外狭い隠れ家であった。アンネの日記を読んだことがあるので、実物の部屋を見ていると実感が伝わってくる。ナチスの罪を憎む。再び市電に乗ってダム広場まで、後は商店街を歩いてホテルの近くまで戻る。雨がぱらつき出したので、近くの食堂に入る。やっぱり昨日と同じような店だったが、まだ言葉は判ってくれた。店の人はサッカーが好きと見えて、壁中にサッカーの写真やら旗が飾ってある。

824日(月):ホテルをチェックアウトの後、駅のコインロッカーに荷物を預けて、国鉄にてコーグザーンダイクへ向かう。このコインロッカーは日本より進んでいてコンピュータコントロールの電子ロックであった。コーグザーンダイクの駅は中央駅から約15分程北西に離れたところ。降りてみたが他に殆ど降りた人はない。自転車に乗る人が多いので駅の階段にも自転車用の通路が設けてある。駅の外で案内地図を見つけて、約15分程歩く。川の近くでいきなり風車を発見して驚いた。行った時間が少し早かったのでまだ人も少なく店も開いていない。この風車村ザーンセスカンスは、JCBの地図の裏に載っていたので、急遽予定に取り入れたもの。ヨーコはガイドブックか何かで知っていたらしいが、ここまで足を伸ばせるとは考えていなかったらしい。オランダへ来て風車を見ないのはどうかと思っていたが、まさか都心の近くにこんな風景があるとは思ってもいなかった。4軒あった風車小屋の一つを見学し、中が極めて精巧な機械仕掛けの工場であることが判った。大きな石臼がゴロゴロと音を立てて廻っていた。穀物を挽くのではなく顔料の鉱物をすりつぶすのに使ったらしい。歯車や駆動部分がすべて木製であり、相当昔のメカであることが判る。てっぺんの風車の軸まで見に上がった。ちょうど風車から出た頃に運悪く雨が降ってきた。幸い二人とも傘を持っていたので難を逃れ濡れずに済んだ。チーズ工場で時間を過ごす。ここでもどういう訳か中国人御一行と出くわす。ここには団体客がバスで来るので、バス駐車場の近くに土産物屋がたくさんあるところがある。そこにしばらく居てから、歩いて元来た駅まで戻って、中央駅で預けたバッグを出して電車でスキポール空港へ。KL1113便にてストックホルムに向かう。飛行機はボーイング737-300でやや小さい。国際線であるからやはり食事が出た。約2時間のフライトで15:30アーランダ空港着。SAS空港バスにてストックホルム中央駅終点で下車。ここまで極めて順調であった。ホテルへは歩いて行ったが道が少し複雑であった。ホテルTERMINUSにチェックイン。

このホテルはヨーロッパ調のこじんまりした部屋の作りであり、ドアのないエレベータにヨーコはびっくり。自動ドアではないから手で開くのをよく忘れる。例によって、少し休憩のあと、徒歩にて国会議事堂、旧市街ガムラスタンを見て、明日のフェリー乗り場の下見。新商店街ドロットニングガタンを通ってセルゲル広場を経てホテルに戻る。夕食は近くのレストランで済ませる。

825日(火):午前中にストックホルムの市庁舎を訪問。ここはガイドツアーに加わらないと見学できない。ノーベル賞の受賞の晩餐会が行われる「青の広間」や「黄金の間」を見学。さらに塔に登った。塔は壁の中をぐるぐると歩いて登るが106mのほとんど上に登ることができる。頂上の鐘の真下まで行ける。ここでヨーコはやはり高所恐怖症が出て、上まで登らなかった。塔から降りて、その後グスタフアドルフ広場から王宮へ向かう。ちょうど広場で12時になって衛兵の交代式に向かう騎馬隊に出会った。急いで騎馬兵を追いかけて王宮にて交代式をみた。軍楽隊はなかなかサービス精神旺盛で観光客の扱いに慣れている。演奏を聞いたあとは疲れていたので王宮見学はパスした。スラッセンからスカンセンのあるユールゴーデン島行きのフェリーに乗る。着いたところはチボリ公園だが営業している様子はなかった。疲れていたのでスカンセンはパスしバーサ博物館へ行く。バーサー号は帆船時代の戦艦だが、一度ヨーコに実物を見せたいと思っていたものだ。バーサ博物館からの帰りは市電に乗ろうと思っていたが、ちっとも動いている様子がない。やむなくバスに乗ってセルゲルプラザまで戻った。料金を払うつもりなのに、言葉が通じなかったのか運転手は受け取らなかった。百貨店エヌコーの食料売り場にて名物のザリガニを買う。意外に高かった6125SKR。ヨーコはスポーツ店でオリエンのコンパスを買う。夜はホテルの近くの魚料理のレストランへ。ムードは良いが少し高い。

826日(水):ホテルを出て、SAS空港バスの乗り場へ。これも前日に切符売り場を確かめていたので極めて順調。アーランダー空港でコペンハーゲン行きのチェックインを済ませたら、もう1時間前にも便があることが判ったが、荷物を預けた後だった。土産を買うなど時間をつぶして、ゲートへ行って、ドリンクサービスを使っていたら、恐いSASのおばさんが「勝手に入るな」と怒ってきた。早く着いたものだからゲートをまだ開けていなかったのだ。以前からSASは小さい航空会社でケチだと思っていたからどうも印象が良くない。コペンハーゲンに着いたところ、やはりここでもSASの空港バスがあったので、それに乗った。これはヨーコの機転である。バスはコペンハーゲン中央駅に着き、ホテルも中央駅の近くだった。しかしここのホテルは駅の西側(チボリの反対側)にあり、何かさびれた裏通りである。JCBカードが使えずJCBがクーポンを出したくらいであるから良くなかった。風呂もなくシャワーのみ。それでも三つ星ホテルであった。ホテルの向かいはストリップ屋で環境は全くNG。夜になるとけばいネオンが怪しげに灯る。昼メシは駅でサンドイッチを買ってホテルで食べた。ここの駅にはスーパーもあって、多くの店がある。

休憩の後、外出。チボリ公園の片隅にあるハードロックカッフェを覗くが、ここで危うくスリにやられるところだった。幸い貴重品は持ってなかったし、盗られたものはないが、肩にさげたバッグの口が開けられていた。3人組の白人だったが出入り口でその間に挟まれて前後の動きが取れなくなった瞬間を別の一人に狙われた。やはり日本人旅行者はカモなのだろう。ロイヤルコペンハーゲンの店の近くだ。アンデルセンの銅像が横にある市庁舎を見て、ストロイエ商店街、アマリエンボー宮殿を経て、人魚の像を見に行った。商店街ではインディオのパフォーマンスが多く、南米人が多い。宮殿ではやはり衛兵がいて、時間が合えば衛兵の交代が見れるようだ。人魚はやはり有名で絶えず多くの人が見に来ている。船からの観光もあり、大きなボートが来ては去っていく。もう随分歩いたので帰りはバス停留所を探してうまく市役所広場へ戻れた。

夜はチボリ公園へ遊びに行った。不思議なことにチボリの入場券は午前中からの方が安い。夜になると多くの大人で賑わうためか。大人のための遊園地なのだ。木製?のジェットコースタに乗ったが相当に迫力があった。その他の乗り物にも結構乗った。夕食はチボリ公園内の中華料理屋でビュッフェ定食。チボリでは2345分から花火大会が有ったようだが、もう眠くて起きていられなかった。

8月27日(木):コペンハーゲン中央駅へ行って国鉄の切符を買う。しかし切符の使い方がまったく分からない。乗り場で駅員に聞いたら教えてくれた。ちょうどヒレロド行きの電車が有った。駅からフレデリスクボー城まではバスに乗ったが、これも親切なおじさんが乗り場を教えてくれた。フレデリスクボー城は郊外にあるだけに、のんびりした雰囲気の中にある立派な宮殿である。一度焼失したものをビール会社の資金で再建させたものだと言う。一部の部屋は大理石の模様が板壁に描かれていたが、地下のトイレに行ったら途中の床には直角石の化石がふんだんに使われていた。昼飯はヒレロドのピザ屋「ミラノピザ」の路上カフェ?で済ませ、来たときと同じルートでコペンハーゲンに戻る。駅のトイレは何と有料でドアの取っ手にコインを入れないと鍵が開かない仕組みである。ヨーコが入る前にインディオの女性がトイレに入ろうとして鍵がかかっていて困っていた。ヨーコが入ったので出た隙に便乗した。中央駅の手前のノレポルト駅で降りてラウンドタワーへ。エカテリーナ女王が馬車で駆け登ったと言うらせん状の道を登る。ラウンドタワーはその昔天文台のあったところで、デンマークの切手にもなっている。その後クリスチャンボー城を見て市庁舎前広場のコンビニのセブンイレブンでビールを買って広場で休憩。ホテルに戻って、夜はやはり広場近くのイタリアレストランで本格的な食事。今回の旅行の最後の晩餐である。食事の後、チボリの横のロイヤルコペンハーゲンの店とあのやばかったハードロックカッフェでヨーコはお買い物。

8月28日(金):朝7時起床。ホテルで朝食を済ませて、駅のSASのバス乗り場へ、815分のバスがまさに出るところであったが間に合った。今回の移動は順調に行くことが多い。10:40KL1126にて、アムステルダムへ、さらにKL867で関空に向かう。全く同時刻に成田に出発する便もあった。スキポール空港では殆ど買い物はせず、カジノもあるがチラっと見ただけでビジネスラウンジで時間をつぶした。飛行機の中では前半を少し見逃したがレオナルド・デカプリオ主演の映画「二つの顔を持つ男」を見た。ルイ14世の話である。

8月29日(土):関空到着は日本時間で29日朝1015分であった。二人の荷物が数番目にどちらも出てきたので、これは非常に早い記録である。関空から1040分の空港バスに乗った。JR駅まで車で迎えに来てもらう。台風4号が日本付近にいて気になった。関東・東北では集中豪雨のために相当な被害が出ていた。長男が23日の自治会の地蔵盆の世話に出てくれていた。次男は帰省していたが、すでに下宿へ帰っていなかった。