金星の太陽面通過

(2012年6月6日)


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日本では137年ぶりという金星の太陽面通過が全国で観測されたが、関東地方は曇り空。ヒロシは会社を休む覚悟で準備。先日の金環日食の準備をそのまま残して、このイベントに挑む。7時10分53秒に食の開始、6時間半をかけて太陽面を通過する筈。しかし、厚い雲のため太陽の位置すら分からず、約18分後の第2接触も過ぎてしまった。その上ついに雨が降り出した。9時まで粘ったが、天候は回復せず。カバンに300mmズームレンズと2×テレプラス、減光フィルタを入れて出勤することとした。午前中はそのまま会議に出席。昼休みに望みをつなぎ13時まで待った。13時過ぎから、雲が薄くなり時折り太陽の存在が分かるようになった。公園のベンチに座って、カメラを手持ちで構え、太陽を覗く。フィルタなしで雲の通過が目視されるが、金星は分からない。

第3接触の10分前13時20分頃から金星の存在が確認できるようになった。しかし減光は無理で、1/4000秒でも露出オーバー。曇った金環食の教訓を活かして1%のNDフィルタを用意していたから、上手く行った。第4接触直前までシャッターを切る。偶然の幸運で第3接触の撮影に成功した。

太陽という明るい光源が雲を通して金星のシルエットを見せてくれた。しかも三脚もレリーズも使わない手持ちの高速シャッターだけで良い。時間の長い食であることも幸いした。一番大きな成功要因はあきらめない粘りの結果だったと思う。


金星の太陽面通過(第3接触の前後)